興味深いエントリ:次回も期待してます!


産経新聞古森義久記者が、『羅府新報』での、ジョージ・ヨシナガ氏とイグナシウス・ディン氏の論争について克明にその顛末をブログ・エントリにしておられます。前々回のエントリでは事の発端となったヨシナガ氏の記事を紹介して自論を展開しておられましたが、今日のエントリは、古森氏が従来から『抗日連合』と悪意を感じざるを得ない略称で呼んでいる『世界抗日戦争史実維護連合会』の副代表、イグナシウス・ディン氏が羅府新報に寄せた反論の紹介です。

「日本軍は12歳から14歳の少女を慰安婦として拉致した」――在米中国系団体が主張する

(ステージ風発 - 2007/10/08)

同連合会のイグナシアス・ディン副会長が日系新聞の羅府新報に送った投書で、
「日本軍は12歳から14歳の少女たちを中国、朝鮮、フィリピン、その他の諸国で、
家庭から、農場から、あるいは街路から拉致していた」と断言しているのです。


ディン氏はつい最近の今年7月、アメリカ人の高校教師たちと中国を訪れ、元慰安婦だった女性たちと会い、そんな断言をしているのです。
この投書は羅府新報に掲載されました。


しかし抗議の標的である同紙コラムニストのジョージ・ヨシナガ氏は断固として反論しています。


資料として、ディン氏の英文の投書を以下に紹介しましょう。
この投書は同氏の所属する世界抗日戦争史実維護連合会のサイトからコピーさせてもらいました。同文が羅府新報にも乗って*1います。


さっそく『世界抗日戦争史実維護連合会』のHPにアクセスしてみたのですが、そんな投書はどこにも出ていない・・・(汗) こういうときは文章の一部をコピーしてググるのが一番。


ビンゴ!ありました。Alliance to Preserve the History of WWII in Asia - Los Angeles (Alpha-LA)


ここに古森さんが引用した文章がそのまま出ています。

ところで、この団体についてですが、確かに『世界抗日戦争史実維護連合会』のメンバー組織ではありますが、自己紹介(WHO WE ARE)には次のように書いてあります。

WHO WE ARE


The members of ALPHA-LA are a multi-ethnic group consisting of Anglo-Americans, African-Americans, Chinese-Americans, Filipino-Americans, Japanese Americans, and Korean Americans. Incorporated in 2002, we share the desire and objective of preserving the history of WWII in Asia through public education.


(強調は引用者)

説明する必要もないと思いますが、古森さんのブログ・タイトルの「在米中国系団体が主張する」は実態とは違うんじゃないでしょうか?


さらに、古森さんはコメント欄では次のようなコメ返しをされておられます。

2007/10/08 13:45
Commented by 古森義久 さん
くぼた さん

12歳とか14歳が人目でわかる。
もしかすると、ディン氏は中国で会った「元慰安婦」だという人たちの現年齢から63,4年の引き算をして、当時の年齢を12ぐらいにせざるを得なかったのかも知れません。


これに関連して、Alpha-LAのトップページに出てる中山成彬元文科大臣のアップを見て思い出したんですが、わたし、このYoutubeの動画を耳コピして翻訳したエントリ立てていました。他にも、関連エントリがありましたのでまとめて上げておきます。

12歳とか14歳って出てきますね。他にも10歳で慰安婦にされたという証言*2もあります。古森さんは断定的な書き方をされていませんので、確証がつかめなかったのではないかと思います。しかし、これでハッキリしましたね。

念のために言っておきますが、証言が当てにならないと強弁なさるつもりなら、Oral Historyについて勉強なさってからにしてください。はい。

とはいえ、古森さんのブログ・エントリのおかげで、Alpha-LAを知ることができ、トップページに出ている"Activists seek redress for sex slaves"というタイトルのLA TIMESの記事を読むこともできました。感謝です。


次は、いよいよ、ジョージ・ヨシナガ氏の再反論ですね。期待しておりますので、ぜひ、よろしくお願いします。

*1:正しくは「載って」

*2:DAYS JAPAN 2007年6月号、p.11