時代は変れど・・・
言ってることは変わらない・・・
廃娼論の声が高くなったとき、業者達は国会議員を動員して大会を開催し、公娼制度は「我が国体に立脚し神の御威光の下に定められたる制度」であり、「世界万国に範を示して彼等を追随せしむる様努力することこそ帝国人民のとるべき道」だと称し、廃娼論は「国家を毒するユダヤ思想」であり個人主義者の言ときめつけ、公娼制度を維持し「美シキ家族制度」「仏教の教へる処」をまもるべきだと意気をあげた。昭和十(一九三五)年のことである。
牧英正『人身売買』、1971年、岩波新書、5〜6 ページ
ゼノフォビア愛国は不滅なのか?
- 作者: 牧英正
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1971/10/20
- メディア: 新書
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