窮鼠日本、アメ噛み


慰安婦決議、参院選後へ 米議会、安倍政権に配慮か (東京新聞 2007年7月18日) 魚拓

【ワシントン18日共同】米下院で近く予定されていた第2次大戦中の従軍慰安婦問題に関する決議案の本会議採決が、参院選を控えた安倍晋三政権に与える影響への配慮から、同選挙の投票日である今月29日より後に先送りされる見通しが強まった。18日付の米紙ワシントン・ポストが決議案提出者のホンダ議員の談話として伝えた。下院多数派を握る民主党指導部が先送りの方針で合意したという。

これにより同決議案の本会議採決は、米議会が夏季休会に入る前の最終週である今月30日からの週に行われる可能性が出てきた。

同紙は、決議案は既に日本国内で反発を招いており、本会議で採決されれば、年金問題などで支持率低下に苦しむ安倍首相が一層の困難に直面するなどと指摘。加藤良三駐米大使が先月下旬、ペロシ議長らに日米関係への影響を懸念する書簡を送付したことなどを紹介している。

ホンダ議員はこれまで本会議採決について7月中旬ごろ、との見通しを記者団に語っていた。


7月29日ごろに本会議で採決されるって、ホンダ議員は、Japan Times の電話インタビューで話してた。たぶん、安倍政権に配慮したんじゃなくて、プレッシャーかけてるんだと思う。


んで、WaPoの記事はこんな内容
(追記 WaPoのコメ欄でさっそく、工作員が蠢動し始めた模様。こいつらは2ちゃんのネトウヨ工作員じゃなくてプロの悪寒・・・)


Japan Warns U.S. House Against Resolution on WWII Sex Slaves (Washington Post - July 18, 2007) 魚拓

By Blaine Harden

日本政府は、下院議会の上層部に次のように警告した。第二次世界大戦中に政策として女性を強制的に性奴隷にしたことに対して日本政府の公式謝罪を求める下院決議案を下院本会議で可決すれば、日米関係に深刻で、長期間に及ぶダメージをあたえるであろう。

加藤良三在米日本大使が22日にナンシー・ペロシ下院議長ら5人の下院上層部に書簡を送った。ワシントンポストはこの書簡を入手したうえで、その内容などを紹介している。

加藤大使の書簡の内容

  • この決議案が通過すれば、我々2カ国が享受している深い友好関係、強固な信頼関係、幅広い協力関係に、永続的で、有害な影響を与えることはほぼ間違いない。
  • この決議を可決と引き換えにアメリカが失うものの例として、日本政府が、最近、イラク再建への財政措置を2年間延長したことをあげている。
  • 1993年以来、日本政府は「慰安婦」に対する過酷な扱いを、何度も、公式に謝罪してきた。
  • 日本政府は、アメリカのイラク政策を忠実に支持してきた2,3カ国のうちの一つで、イラク再建でもアメリカについで2番目に多い金銭的貢献をしているが、その役割を見直すことも有りえる。

マイク・ホンダ議員の反応

  • 加藤大使の書簡をこけおどしのロビー活動にすぎないと一蹴した。
  • 「この決議が、外交上でも、貿易上でも、日米関係を悪化させることはない。安倍首相が、慰安婦の強制性がないと言い張るなら、私の見解では、首相の謝罪は本心からのものではない。」
  • 世論調査が示すように、安倍首相が率いる自民党は7月29日の参議院選挙で多数を維持できないだろう。選挙前に安倍首相に恥をかかせないように、参議院選挙後に慰安婦決議を可決することで米議会上層部の意見が一致した。

マイケル・グリーン教授(ジョージタウン大学、元国家安全委員会アジア外交局長)のコメント

  • 加藤大使の書簡は、慰安婦決議による国内のダメージ抑制策について日本政府内での激しい議論の結果を受けたもの。
  • 日本政府は、ブッシュ政権に決議案を取り下げるよう議員に働きかけてくれるように頼んだが失敗に終わったので、議会上層部に攻撃的な言葉を使った書簡を送ることに決定したのは明らか。


下院本会議の採決は、8月の下院休会までに行われる予定である。


(2007年7月19日追記)

U.S. lawmaker eyes July 30 vote on Japan sex slaves (ABC News - June 18, 2007)

7月30日に下院本会議で採決ですか・・・ペロシ議長、なかなかの策士ですな。