AD/HDに対するオフラベル治療薬
American Academy of Child and Adolescent Psychiatry（米国児童青年精神医学会）が2007年の2月にまとめたAD/HDの治療ガイドラインにあげられているオフラベル治療薬（AD/HD治療薬としての適応をFDAが認可していないが、臨床現場でAD/HDの治療にに使われる薬）治療薬について紹介します。
なお、ここにあげられた薬は、いずれもメチルフェニデートほどの効果は実証されていませんし、メチルフェニデートとは違う副作用があり、主治医が充分に考慮して慎重に投与されるべきものです。子供のAD/HDに対するリタリン投与も打ち切られ、成人のAD/HDは存在しないにも等しい過酷な現状で、日常生活をいままでと同じように送るためには、投薬による症状のコントロールが必要な方（年齢に関わらずリタリンを服用していたAD/HDの患者のほとんどだと思いますが）は、このガイドラインを主治医のところに持参して、読んでもらって下さい。その上で、主治医があなたに最も適しているという治療法を提示してくれるかもしれません。
【文献名】
American Academy of Child and Adolescent Psychiatry
Practice parameter for the assessment and treatment of children, adolescents, and adults with attention-deficit/hyperactivity disorder.
J Am Acad Child Adolesc Psychiatry 2007;46(7):894-921. （PDFファイル）
TABLE 3 Medications Used for ADHD, Not Approved by FDA (pdf ファイルp.14)
【抗うつ剤】
商品名 一般名 日本での商品名（一般名） 薬の説明へのリンク（日本語） Wellbutrin bupropion 未承認 Wellbutrin SR bupropion 未承認 Wellbutrin XL bupropion 未承認 Tofranil imipramin トフラニール（塩酸イミプラミン） http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se11/se1174006.html Pamelor, Aventil nortriptyline ノリトレン（塩酸ノルトリプチリン） http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se11/se1179004.html
【αアドレナリン作動薬】
商品名 一般名 日本での商品名（一般名） 薬の説明へのリンク（日本語） Catapres clonidine カタプレス（塩酸クロニジン） http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se21/se2149001.html Tenex Guanfacine エスタリック（塩酸グアンファシン） http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se21/se2149013.html
より詳しい情報は、同文書の以下の項に書いてあります。
Recommendation 8. If None of the Above Agents Result in Satisfactory Treatment of the Patient With ADHD, the Clinician Should Undertake a Careful Review of the Diagnosis and Then Consider Behavior Therapy and/or the Use of Medications Not Approved by the FDA for the Treatment of ADHD [CG].
Recommendation 9. During a Psychopharmacological Intervention for ADHD, the Patient Should Be Monitored
for Treatment-Emergent Side Effects [MS].＊Side Effects of Non-FDAYApproved Agents（PDFファイル、pp. 18-19） ←オフラベル治療薬の副作用の詳細
（PDFファイル、pp. 13-18）
