こじれちゃった人

 戦地で、多数の兵たちを相手に性をひさがざるを得なかった女性たちの心は、如何ばかりであったろうか。どのような事情で行ったにしても、たとえ、自覚して行ったにしてもそれは耐え難い体験だったはずだ。まして自らの意思ではなく、騙されたり強要されたりして慰安婦にされた女性たちにとっては、絶望的、屈辱的な日々だったと思う。

 同性として彼女らの心を思う時、語るべき言葉もないというのが私の実感だ。私たちの社会は、彼女らの受けた身心(ママ)の傷にようやく手を差しのべようとしているが、この問題に感心のある人は全て、それぞれの立場出来得ることを、今、していくべきだと強く思う。戦後はすでに半世紀以上がすぎた。被害者たちは老いつつある。この人たちの生あるうちに、出来得ることから手を尽くすことが大事なことだと思う。

あなたは1997年に、慰安婦問題についてこのようにおっしゃっておられました。まったくその通りです。また、同じ記事で『主義主張では歴史の本当の姿は見えてこない。』ともおっしゃっておられます。マジで感激しました。




ああ、それなのに、それなのに、何で"THE FACTS"なんてトンデモ広告を出されたのでしょうか、櫻井よしこさん。


(上掲の引用元:櫻井よしこ『密約外交の代償 慰安婦問題はなぜこじれたか』、文藝春秋1997年4月号、pp. 117-118)