Composite Report を追いかけて6
図書館で借りた「『正論』2007年7月号」をパラパラめくっていたら、こんな文章に出くわした。
私は多くの韓国人が恥を知らないことに、親韓派の一人として落胆している。アメリカ陸軍が前大戦中の1945年に、やはりミャンマーにおいて捕らえた3人の朝鮮人軍属を尋問して報告書をまとめているが、その一人が慰安婦について、日本の官憲が娘たちを拉致して強制したことを強く否定して、「もし、そのようなことが行われたとしたら、朝鮮の全住民が老いも若きも決起して反乱して日本人を殺したはずだ」と、憤然として述べたと記録している。
加瀬英明 『「主張する日本へ」 米誌『ニューズウィーク』を舞台に中韓と戦った慰安婦論争顛末記』
(『正論』2007年7月号、250ページ。漢数字は算用数字で表した。強調は引用者による。)
ミャンマー(ビルマ)????
あれ?1944年にテニアン島で捕虜になったリー・パクド氏の供述じゃなかったの?どうなってんだ?
文書公開のお願い参照
それを裏書するのは、四十四年夏、テニアン島で米軍の捕虜になったリー・パクドら三人の朝鮮人による陳述である。「面長は自由選挙でえらばれた指導力のある実力派の老人」とか「労務動員を拒否すると投獄される」と語ったあと、朝鮮人慰安婦について次のように述べている。(10)
太平洋の戦場で会った朝鮮人慰安婦 (prostitutes) は、すべて志願者 (volunteer)か、両親に売られた者ばかりである。もし女性たちを強制動員 (direct conscription)すれば、老若問わず朝鮮人は憤怒して立ちあがり、どんな報復を受けようと日本人を殺すだろう。
尋問官が「今まで尋問した百人ばかりの朝鮮人捕虜と同じく、反日感情が強い」と評している朝鮮人軍属の証言だけに、何よりも説得力を持つのではあるまいか。
(10) Composite Report on three Korean Navy Civilians List No. 78, dated 28 March 1945, "Special Questions on Koreans" (U.S. National Archives).
ところで、こんな本があります。
李佳炯(Lee Ga Hyung) 『怒りの河−ビルマ戦線狼山砲第二大隊朝鮮人学徒兵と志願兵の記録』
(1995年、連合出版)
http://homepage1.nifty.com/rengo/bunyabetu/bunka/bunkashokai/ikari.htm
また、こんな記事もあります。
「捕虜が語った前線の慰安所と慰安婦」(『ハッキリ通信』1992年3号、pp.54-62)
李佳炯氏の著作は、図書館で借りる手続きをします。県内の図書館にあるみたいなので、わりと早く届くと思いますが、『ハッキリ通信』のほうは探す手筈が見つかりません。情報をお持ちの方、ぜひお知らせ下さい。