AD/HD治療薬の適正な適応を求める署名にご協力を!


karino-tohko さんのブログ『カリノ トウコ』2008年 10月 12日のエントリ「ADHD、リタリン オンライン署名ができました 」より転載し、記述の根拠となる医学文献等へのリンクを新たに挿入しました。

・・・黒岩秀行さんが作られた署名ページに、厚労省宛のオンライン署名ができました。
  ↓
http://homepage3.nifty.com/kuroiwa/signature.html

署名ページの 「オンライン署名」 をクリックして開いたウインドウに名前と住所を入力して送信ボタンを押せば、署名ができます。
署名ページはリンクフリーですので、少しでも多くの人の目に触れるよう、リンク、宣伝もお願いいたします。

厚労省ADHD治療薬に関する署名


注意欠陥・多動性障害(AD/HD)治療薬に関する陳情書

厚生労働大臣殿
厚生労働省薬品行政担当部署 御中


以下のことを要望します。

  1. ノバルティスファーマ社、リタリンの成人・小児のAD/HD治療へのオフラベル処方、保険適応を、厳格な管理下で継続して認めること。
  2. 製薬メーカーからリタリンの成人・小児のAD/HDへ適応の承認申請があった場合、速やかに承認すること。
  3. ヤンセンファーマ社、コンサータの早期の発売を促すこと。
  4. コンサータの処方・保険適応を小児だけでなく、適応外の成人注意欠陥・多動性障害患者にも認めること。
  5. 承認申請中のAD/HD治療薬、ストラテラを早期に承認すること。
  6. ストラテラが承認された場合、ストラテラの処方・保険適応を小児だけでなく、適応外の成人注意欠陥・多動性障害患者にも認めること。


趣旨の詳細や個人情報保護については、署名ページをご覧下さい。


これまでに何度か書いていますが、リタリン(塩酸メチルフェニデート製剤)は、覚せい剤*1と似た構造の薬品ですが、ADHD、ADD(注意欠陥多動性障害)の人の場合は覚せい剤のようにハイになったり多幸感を感じたりすることはまれで、乱用する可能性はほとんどない*2とのことです。
成人ADHDに対しては、診断を受けてもこれといった支援などはなく、この薬だけが生活・仕事の頼みの綱になっている人たちが多いのが現状です*3

この薬を覚せい剤代わりに乱用して問題を起こした人たちのせいで、この薬の処方がナルコレプシーという病気だけに限定されることになり、乱用者と一緒に、乱用する可能性のほとんどないADHDも締め出されようとしています。

報道があってすぐに黒岩さんが問い合わせ等されたようですが、今現在、JDD Net(日本発達障害ネットワーク)やSOAA(大人のADD&ADHDの会)などの団体はまだ動いていないようですので、今のところ、この署名運動が頼みの綱です。

(略)


ひとりでも多くの方のご協力をお願いいたします。

*1:アンフェタミン類、海外ではAD/HDの治療薬として使われる。例)Adderall http://www.adderallxr.com/

*2:RA Barkley, et al.," Does the treatment of attention-deficit/hyperactivity disorder with stimulants contribute to drug use/abuse? A 13-year prospective study.", Pediatrics. 2003 Jan;111(1):97-109.

*3:投薬治療だけでなく、行動療法やコーチングなどの心理療法、社会適応スキルの習得などが必要であり、また、小児〜成人のAD/HDについての社会一般の認識のさらなる向上が早急に必要である。