hashigeの迷惑な野望−学力テストで正答率全国NO.1を目指す


なんか、学力テストの正答率の都道府県別で全国No.1になることが、そのまま「学力全国No.1」になることだと勘違いしてる知事がいるみたいだが、あからさまに不勉強である。文部科学省全国学力・学習状況調査都道府県別平均の順位を比較しても意味はない

1.平成20年度 全国学力・学習状況調査 調査結果のポイント(PDF:1.2MB)*1

○小学校調査、中学校調査ともに、平均正答数、平均正答率、中央値、標準偏差を見ると、19 年度同様、地域の規模等(公立:大都市、中核市、その他の市、町村、へき地)による大きな差は見られない。(8/42ページ)

【小学校調査】
○各都道府県(公立)の状況については、平均正答率を見ると、19 年度同様、ほとんどの都道府県が平均正答率の±5%の範囲内にあり、ばらつきが小さい(10/42ページ)

【中学校調査】
○各都道府県(公立)の状況については、平均正答率を見ると、19 年度同様、ほとんどの都道府県が平均正答率の±5%の範囲内にあり、ばらつきが小さい(11/42ページ)

【小学校調査】
各学校の状況については、全国平均からの離れ具合を表す平均正答率の標準偏差を見ると、19 年度と比べ、国語Aについてばらつきがやや大きくなっているが、全体としてはそれほど大きなばらつきは見られない。(12/42ページ)

【中学校調査】
各学校の状況については、全国平均からの離れ具合を表す平均正答率の標準偏差を見ると、数学Aのばらつきが最も大きいが、全体としては、19 年度同様、それほど大きなばらつきは見られない。(13/42ページ)

<学習塾>
○学習塾(家庭教師を含む)で勉強している児童生徒の割合は、19 年度と比べやや高くなっている。
学習塾(家庭教師を含む)で、「学校の勉強より進んだ内容や、難しい内容を勉強している」児童生徒の割合は、19 年度同様、地域の規模等が大きい方が高い傾向が見られる。(24/42ページ)

平均正答率が5ポイント以上全国平均を上回る学校(A群)の方が、5ポイント以上全国平均を下回る学校(B群)より、PTAや地域の人が学校の諸活動に参加してくれると回答している割合が高い傾向が見られ。(39/42ページ)

<就学援助>
就学援助を受けている児童生徒の割合が高い学校の方が、その割合が低い学校よりも平均正答率が低い傾向が見られる。
○就学援助を受けている児童生徒の割合が高い学校は、各学校の平均正答率のばらつきが大きく、その中には、平均正答率が高い学校も存在する。(40/42ページ)

『日本がまねた英国が学力テスト"廃止"−テスト漬けが教育崩壊招く』(新聞あかはた日曜版 - 2008年10月26日)

 英国で14歳の生徒の全国統一テスト廃止が今月発表され、大歓迎されています。全国テストはほかの主要国に先駆けて導入され、日本の学力テストのモデルにもなった制度です。廃止の背景には何が−。

つづきは記事の画像をお読み下さい。

過去の学力テストの弊害やイギリスの実態から考える』(「民主教育をすすめる道民連合」HP)

1961年から1964年まで実施された全国一斉学力テストは、 「知育偏重」 「テスト主義」 「成績至上主義」 を助長させ、教職員・保護者は子どもの全面発達を保障するという教育の本質を見失い、 過当な競争主義に陥っていきました。 子どもたちの間には、差別や対抗意識が横行し、 子どもどうしの関係性が分断され、 孤立化するなど、 多くの教育問題や荒廃を生じていきました。 結果的に、国民の批判を浴びて、 1966年に中止となりました。

(中略)

  • 学力テストは、 前年度の学習内容から出題されるため、 学力テスト当日まで、 前学年の復習に力が注がれ、 本来の授業が犠牲になった。
  • 生徒に宿題プリントやドリル、 問題集をおしつけ、 異常な課外授業を組んで学力テストの準備をすすめた。 教育委員会なども総力を上げて学力テスト対策を行った。
  • 補習時間の確保など、 学力テストの対策のため、 授業は新幹線並みのスピードで行われ、 学校本来の姿が大きく歪められた。
  • 校長や教育委員会の督励によって地域、 学校、 学級間の競争に追いつめられた教職員の中には、 人為的に得点を吊り上げるため、 不正行為を行うものまで出た。
    • 「成績の良い子と悪い子とを同じ席に座らせて案にカンニングをすすめるような席替えをする。」
    • 「教師が期間巡視をするときに、 答案の正答を指で押さえる」
    • 「成績不振児や障害児を学力テスト当日欠席させる」
    • 「学習の遅れた生徒を特殊学級に入級させた」
    • 「教師が記入して満点の答案を作成し、 現実にいない生徒の答案とする」

 実施によって、 以上のような 「学力テストあって教育なし」 という状況が生み出されていきました。 子どもの 「学び」や発達を無視する徹底した学力テスト対策で上位を占めた愛媛や香川では、 青少年事件も多発し全国一となるなど、学力テストの実施によって教育の荒廃を加速させ、 子どもたちの心に深い傷を負わせました。