論破より先にすることがある 3
桜井誠氏はご自身のブログ『Doronpaの独り言』の7月27日付のエントリでこう言っている。
慰安婦という名の「売春婦」を「日本軍に強制連行された可哀想な性奴隷」などとねつ造歪曲して声高に叫び、日本国民へいわれなき罪悪感を植え付けようとしているだけではなく、つい数か月前までランドセルを背負っていた年端もいかない子供たちに「強姦」「売春」「性奴隷」などを教え込もうとする行為は、子供への性虐待以外の何物でもないと断じます。
彼は、ご自分の著書『反日韓国人撃退マニュアル』(晋游舎、2009年)の中で朝鮮人男子の強制連行について「…正しくは「徴用」のこと」であり「悪いイメージを植え付けるために、戦後になって朝鮮人がつくった造語である。(69ページ)」と主張し、従軍慰安婦についても「…「慰安婦」に「従軍」という言葉を加えることで「日本軍に強制連行された性奴隷」と誤解させることを狙った、反日プロパガンダのための造語(77ページ)」と述べている。それなら、そんな敵のプロパガンダ用語などをわざわざ使わずに、「慰安婦の徴用などなかった」と主張すればよいだろう*1。
中学生に「慰安婦」のことを伝える理由、教える理由はこれ↓
1925年に当時の日本政府が批准した『婦人及児童ノ売買禁止ニ関スル国際条約』では21歳未満を児童つまり子どもと規定している。日本政府は本条約の植民地への適応を行わなかった*2が、朝鮮における公娼制の下限は満17歳であり、上図で16歳以下に限ってみたとしても16歳以下の元「慰安婦」は89名、全体の51.5%に及ぶ。
この傾向は、韓国を含めたアジア各国の元「慰安婦」でもみてとれる。以前のエントリで『DAYS JAPAN』2007年6月号の『特集「慰安婦」100人の証言』という記事を基に描いたグラフがあるのでそれを再掲する。
「年端もいかない子供たち」が「強姦」され、「売春」を強要され、日本軍の「性奴隷」を強要されたのだ。
安倍元首相の言うところの「狭義の強制性」の有無など全く重要ではない。
「慰安婦」と言う言葉自体が実態を表していないのだ。
日本軍の性奴隷制―日本軍慰安婦問題の実像とその解決のための運動
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